イチゴ‘章姫’の養液栽培におけるヤシ殻とピートの混合比率が生育,収量,水分生理特性に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of Coir and Peat Ratios on Growth, Yield and Water Relations of Strawberries 'Akihime' Grown in Soiless Culture
  • イチゴ アキヒメ ノ ヨウエキ サイバイ ニ オケル ヤシガラ ト ピート ノ コンゴウ ヒリツ ガ セイイク シュウリョウ スイブン セイリ トクセイ ニ オヨボス エイキョウ
  • Effects of Coir and Peat Ratios on Growth, Yield and Water Relations of Strawberries ‘Akihime’ Grown in Soilless Culture

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抄録

ヤシ殻と混合ピート(ピートモス:バーミキュライト:パーライト=6 : 1 : 1)の混合比率を 3 : 7,5 : 5,7 : 3,10 : 0 とした培地を用いてイチゴを養液栽培し,生育,収量,水分生理特性について調査した.マトリックポテンシャルを −1.5 kPa とした培地の三相分布はヤシ殻混合比率と高い相関があり,ヤシ殻混合比率が高くなるにつれ液相率は減少し,気相率は増加した.実験期間を通じたイチゴの可販果収量は,ヤシ殻混合比率が高くなるにつれ減少する傾向が認められたが,この傾向は特に 2~3 月(2 月 3 日~3 月 29 日)における収量低下によるものであった.イチゴの可販果収量と培地の液相率との間には,2~3 月で r = 0.74,全期間で r = 0.69 と高い正の相関がみられた.また,1 月の可販果収量,吸水量,葉の水ポテンシャルは,ヤシ殻混合比率による差はなかったが,他の時期に比べ減少していた.一方,収量差が生じた 2~3 月において,吸水量および気孔コンダクタンスは,ヤシ殻混合比率が高い培地ほど低下していた.以上のことから,イチゴの収量は,着果負担によって根の生育が抑制され吸水能力が低下した場合に,液相率の低い培地で吸水・蒸散が抑制されたため低下したと考えられた.<br>

収録刊行物

  • 園芸学会雑誌

    園芸学会雑誌 75 (4), 344-349, 2006

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (35)*注記

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