書誌事項
- タイトル別名
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- Studies on Photosynthesis in Cuttings during Propagation
- さし穂の光合成に関する研究-3-ブドウ′デラウェア′の体眠枝ざしの発根に及ぼす暗黒並びに摘芽処理の影響
- サシホ ノ コウゴウセイ ニカンスルケンキュウ 3 ブドウ デラウェア ノ タ
- III. Effects of Darkness and Disbudding Treatments on Rooting of Hardwood Cuttings of Delaware Grapevines
- ブドウ‘デラウェア’の休眠枝ざしの発根に及ぼす暗黒並びに摘芽処理の影響
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抄録
ブドウ‘デラウェア’の休眠枝ざしの発根に対する光合成の役割を明らかにするために, さし木期間中の種々の時期に暗黒及び摘芽処理を施し, それらによる発根への影響を比較調査した.<br>1. さし木期間の全期にわたって暗黒処理を施したさし穂について, 摘芽したさし穂と無摘芽のさし穂を設けたところ, 両者の間で発根に著しい相違がみられた. このことは, 発根に対する芽のもつ光合成以外の要因の働きが大きく関与することを示すように思われた.<br>2. さし木45日後以降に暗黒処理を開始した無摘芽のさし穂の発根率及び発根数は, いずれも標準区 (全期間自然日長に合わせた人工照明区) と変わらない高い値を示した. このことは, 不定根の分化のほとんどがさし木45日後ごろまでに行われることを示唆するように思われた.<br>本実験におけるさし木45日後は, 発根がはじめて観察された時期に当たり, 前報で調査した発根開始期における見かけの光合成速度の値がきわめて小さいことから推察して, 不定根の分化に対しては, 光合成はほとんど関与しないと考えるのが妥当のように思われた.<br>3. さし木期間の後半期に暗黒処理を開始した各区では, 処理の開始が遅いほど総じて発根が優れたが, 最も良好な発根を示したさし穂の根長や根重の値を標準区のそれらに比べると, かなり値が小さかった.<br>このような事実は, この時期における光が発根に対して促進的に働くことを示すものであり, 光合成が分化後の根の発育に対して重要な役割を果たす可能性の大きいことを推察させた.
収録刊行物
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- 園芸学会雑誌
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園芸学会雑誌 49 (3), 326-330, 1980
一般社団法人 園芸学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681280572160
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- NII論文ID
- 130001160583
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- NII書誌ID
- AN00025257
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- ISSN
- 1880358X
- 00137626
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- NDL書誌ID
- 2294953
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可