最近6年間に経験した新生児化のう性髄膜炎について

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タイトル別名
  • Purulent Meningitis of Newborn Infants Six-Years Experience in our Nursery
  • サイキン 6ネンカン ニ ケイケンシタ シンセイジ カノウセイ ズイマクエン

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抄録

本院未熟児センターにて昭和46年より51年までの6年間に経験した新生児化膿性髄膜炎20例について報告した. 性別では男女同数の10例ずつであり, 生下時体重では20例中11例は低出生体重児であつた. 起炎菌ではグラム陰性桿菌11例, グラム陽性球菌6例, カンジダ1例で, 残り2例からは菌の検出はできなかつた.<br>治療成績は全治8例, 急性期死亡5例, 後遺症を残したもの7例であり, 死亡と後遺症をあわせると全体の60%にも達した. 起炎菌別ではグラム陰性桿菌11例中全治は2例のみで, グラム陽性球菌では6例中4例が全治した.<br>昭和50年から抗生物質大量療法の導入により治療成績は著明に改善し, 特にグラム陽性球菌例では4例全例全治したが, グラム陰性桿菌例では4例中全治は2例であり, これから先はグラム陰性桿菌に対する積極的な治療法の確立が望まれる.

収録刊行物

  • 医療

    医療 31 (12), 1341-1349, 1977

    一般社団法人 国立医療学会

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