血清過酸化脂質測定法の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Determination of Lipoperoxides in Serum
  • ケッセイ カサンカ シシツ ソクテイホウ ノ ケントウ 1 ヒショクホウ ニヨ
  • The First Report: Colorimetric Method
  • 第1報 比色法による測定

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抄録

血清過酸化脂質測定のための比色法(武内法)について測定操作の注意点や, その正確性についての基礎的な検討を加えた.<br>1) 標準物質での吸収曲線と比較し, 低波長域で一部わずかな解離がみられるが良好である. しかし呈色度が低いのが難点.<br>2) 燐酸濃度を高めると, 呈色度は高くなるが, 非特異物質の影響が大きくなるので2.5%とあるが1.5%が適当と思われる.<br>3) 加熱時間は標準物質と検体の間で解離するので30分間が妥当である. それ以上は, 不正確となる.<br>4) TBA製品により標準と検体の間に呈色度に差を来すものがある.<br>5) 蛋白沈殿操作後の放置時間と日光の影響は著しいプラスの誤差因となる.<br>6) ブドウ糖, ビリルビンはほとんど影響はないが, シアル酸, ヘモグロビン, 鉄はプラスの誤差を与える.<br>7) 血清保存, 測定値の日常管理についてCV=6%<br>8) 正常者は年令別に比較し, 患者群では癌患者と妊婦に高い値がえられた.

収録刊行物

  • 医療

    医療 32 (8), 984-988, 1978

    一般社団法人 国立医療学会

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