大腸菌群の発育に及ぼす培養温度の影響について

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タイトル別名
  • Influence of Incubation Temperature on the Growth of Coliform Organisms
  • ダイチョウキングン ノ ハツイク ニ オヨボス バイヨウ オンド ノ エイキョ

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説明

市販の食肉より分離した大腸菌群各菌型の発育に及ぼす培養温度の影響を温度勾配培養装置を用いて調査し, 次の知見を得た.<BR>1) 各菌型の誘導期および対数期に要する時間が最短となる培養温度はいずれも41~32℃の範囲内であった.また, それらより培養温度が低下するに伴い誘導期および対数期とも長くなる傾向が認められた.<BR>2) 各菌型の48時間培養の結果から, ECテスト陽性菌株は4生5~10℃で, 同陰性菌株は41~10℃で発育した.<BR>3) 最高発育菌量に到達する培養温度はE.coli I 型では35℃, その他の菌型では32℃であり, E.coli型およびK.aerogemes型では誘導期の最短所要時間の培養温度よりも6~3℃低い温度に認められた.<BR>4) 誘導期および対数期の最短所要時間から判断して各菌型の至適発育温度を以下のごとく推測した.<BR>E.coliI型 : 41~35℃, E, coliII型および C. freundiiI型 : 35~32℃, E.coliIII型, K.aerogenesI型, K.aerogenesII型およびC.freundiiII型 : 38~32℃.

収録刊行物

  • 家政学雑誌

    家政学雑誌 33 (12), 666-669, 1982

    一般社団法人 日本家政学会

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