キュウリ中の配糖体構成糖類の検索と配糖体の単離

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タイトル別名
  • Investigation of Sugars Constituted the Glucosides and Isolation of a Glucoside from Cucumber
  • Studies on the Glucosides in Vegetables (Part 1)
  • 野菜中の配糖体に関する研究 (第1報)

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抄録

植物中の配糖体については従来種々なる成分が抽出分離され、構造竜解明されているが、野菜中の存在についての報告が少ない現状である。特にrutinの存在については1904年Schmidt、及びBramsがエンジュの槐実の黄色色素sophorinは加水分解するとquercetinと糖を生じ、所謂rutinに一致する事を証明して、植物中におけるrutinの存在に関する研究の先鞭をなした。次いでWunderlichはサンシキスミレの花色素より、長谷川はタバコの乾燥葉より、工藤及び本田はユズリハ葉よりrutinを分離抽出しその存在性を確定した報告が見られるが、就中野菜中におけるrutinの存在については報告が比較的少ない状態である。<BR>かかる現況にかんがみ、著者は野菜中の配糖体に関する基礎的研究の第一段階として、キュウリの配糖体構成糖についてその種類を稔索し、且つキュウリの乾燥試料をメタノールで抽出し、そのエキスから配糖体の一種であるrutinを単離してその存在を推定したので、その結果を竜併せて報告する次第である。<BR>(1) キュウリを熱80%メタノールで抽出し、酷酸鉛で鉛複合物として沈澱する配糖体はグルコース、ラムノース、ガラクトース、マンノース、キシロース、フラクトースを構成糖分としている事を認めた。<BR>(2) キュウリをメタノールで抽出し、そのエキスから配糖体rutinを単離した。

収録刊行物

  • 家政学雑誌

    家政学雑誌 16 (4), 193-195, 1965

    一般社団法人 日本家政学会

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