S-form菌の鞭毛についての研究

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  • Studies on Flagella of the Anaerobic Motile Vibrio-like Bacteria (S-form Organism)
  • S formキン ノ ベンモウ ニ ツイテ ノ ケンキュウ

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抄録

ヒト歯垢中よりShimizuらによって分離されたS-form菌の鞭毛を分離精製し, 分子量を測定, アミノ酸分析を行い, Salmonella, Proteus, Bacillusの鞭毛と比較検討し, in vitroでの鞭毛線維の再構成を試みた。また電子顕微鏡による観察からfilamentの微細構造, hook, 鞭毛基部構造を調べた。<BR>その結果分子量約40, 000で, Asp., Ala., Gly.が多いという他の鞭毛との共通性質をもっ反面, Cys.を含み, Val., Met.は全く含まないといったS-form菌特有な面もみられた。電子顕微鏡観察によると, 鞭毛は約40Åの粒状タンパク質分子よりなる直径約0180Åのfilamentと長さ約0600Åの釣状hookよりなり, 鞭毛がinner cytoplasmic membraneより生じていることが超薄切片試料から明らかになった。また, 再構成線維については鞭毛溶液を2つに分け, 1つを熱または酸処理してモノマーとし, 他を音波処理してfragmentsを得, 両者を混合することによって得られた。

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