牧草地の定点調査におけるアカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメの発生割合の年次変動

  • 小林 徹也
    農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター大仙研究拠点 現在:農業生物資源研究所
  • 菊地 淳志
    農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター大仙研究拠点 現在:近畿中国四国農業研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Annual Changes of Proportion of <i>Stenotus rubrovittatus </i>to <i>Trigonotylus caelestialium</i>: The Fixed-point Field Surveys in Italian Ryegrass Fields.
  • ボクソウチ ノ テイテン チョウサ ニ オケル アカスジカスミカメ ト アカヒゲホソミドリカスミカメ ノ ハッセイ ワリアイ ノ ネンジ ヘンドウ

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抄録

<p>2002~2008 年の7 年間,秋田県大仙市においてアカヒゲホソミドリカスミカメとアカスジカスミカメの発生量の定点調査を行った.イタリアンライグラスを継続して栽培した牧草地では,アカヒゲホソミドリカスミカメは毎年安定して増殖した.一方,アカスジカスミカメの発生は2002 年から2005 年の間は非常に少なかったが,2006 年以降急激に増加した.近隣の雑草地におけるアカスジカスミカメの発生は,2001年から2003 年にかけて減少し,2004,2005 年はほとんどなかったが,2006 年以降再び増加しており,牧草地での発生に同調していた.毎年同様の管理を行っている牧草地においてアカスジカスミカメの発生が2006 年を境に大きく増加したこと,この変化が秋田・山形両県における広域的な本種の多発生年とほぼ一致することから,本種の増加は好適な餌の存在だけでは説明できず,気温等の環境要因が関与していると考えられた.</p>

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