非寄主植物輪作下のダイズシストセンチュウ密度低下

  • 串田 篤彦
    農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター芽室研究拠点

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Non-host Plant Cultivation on Density of Soybean Cyst Nematode
  • ヒキシュ ショクブツ リンサク カ ノ ダイズシストセンチュウ ミツド テイカ

この論文をさがす

抄録

<p>北海道内のダイズシストセンチュウ発生圃場において,非寄主植物輪作年の線虫密度推移を調査し,非寄主植物輪作下での本線虫密度の低下率を明らかにした.非寄主植物としてコムギ,テンサイ,バレイショ,えん麦野生種を供試し,線虫密度調査はシスト内の卵・幼虫数を計数することによって行った.その結果,非寄主植物輪作1 年間の本線虫密度低下率は平均60%であることが明らかになった.今後,発生密度に応じた的確な輪作体系の構築など,防除対策に活用できると考えられた.また,線虫密度は春から秋までの期間に大きく低下したが,その主因は卵がふ化し,シスト外へ幼虫が脱出するためと考えられた.一方,地温が低く,ふ化がほとんど起きないと思われる秋から翌年春までにも線虫密度は低下した.線虫密度の主要な減少要因の一つとして,自然死が推察された.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ