晩材仮道管S2層ミクロフィブリル傾角を材質指標としたスギ材におけるヤング率の早期評価

書誌事項

タイトル別名
  • The Evaluation of Modulus of Elasticity at an Early Stage of Growth in Sugi (Cryptomeria japonica) Wood Using S2 Microfibril Angle of Latewood Tracheids as a Wood Quality Indicator
  • バンザイ カドウカン S2ソウ ミクロフィブリル ケイカク オ ザイシツ シヒョウ ト シタ スギザイ ニ オケル ヤングリツ ノ ソウキ ヒョウカ

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説明

本研究では,実生スギ(Cryptomeria japonica)における,成長初期の晩材仮道管S2 層ミクロフィブリル傾角(MFA)を用いて成熟材部のヤング率(MOE)の早期評価の可能性を検討するため,平坦地に植栽された45年生実生スギの材質特性を調べた。晩材仮道管長及びMFAの半径方向変動パターンを調べた結果,髄から21~24年輪目が未成熟材と成熟材の境界と考えられた。また,MFAMOE及び比MOEMOE/気乾密度)との間において,それぞれ,相関係数r=-0.747及びr=-0.889の有意な相関関係が認められた。さらに,3年輪目のMFAと成熟材部に相当する26~35年輪部位の平均MOE及び比MOEとの間に,それぞれ,相関係数r=-0.556及びr=-0.623の有意な相関関係が認められた。このことから,実生スギにおいて,成長初期のMFAから成熟材部のMOEを早期に評価できることが示された。

収録刊行物

  • 木材学会誌

    木材学会誌 55 (1), 10-17, 2009

    一般社団法人 日本木材学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (29)*注記

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