森林の生産構造に関する研究 (XIII)
書誌事項
- タイトル別名
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- Studies on the Production Structure of Forest (XIII)
- コジイほか2, 3の常緑樹林における落葉枝量の季節変化
- Seasonal change of Litter-Fall in Some Evergreen Stands
抄録
落葉枝量の季節変化を,密生した若いコジイ林で3年間,ヒノキ壮齢林およびテーダマツの若い造林地で2年間調べた。受け取り面積0.5m2のリタートラップを林内に設置して,その中に落ち込む落葉枝を,コジイ林の1年目は半月ごとに,その他では1月ごとに集め,絶乾重を測定した。コジイ林では年間落葉量の1/3以上が4~5月に落ちるのに対して,ヒノキ林やテーダマッ林での落葉のピークは秋である。しかし,落葉量は台風時にはかなり多くなる。枝や球果の落下は,年間を通じて不規則に起こるが,台風や強風の時に大量に落下し,落葉よりもこれらの影響をうけやすい。<br> 年間落葉量は,台風が襲った年に平年より多くなり,その翌年には逆に少なくなる。コジイ林の年間落葉量と立木密度との間には年ごとにY-D効果が認められた。年間落葉量を冬期の林分葉量と比較すると,コジイ林では年間落葉量は林分葉量の40~50%にあたり,ヒノキ林では30%,テーダマツ林では100%となる。これらから,林分葉量の季簾変化と,葉の年齢構成を模式的に表わしてみた。
収録刊行物
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- 日本林學會誌
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日本林學會誌 50 (1), 7-13, 1968
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681330157440
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- NII論文ID
- 130007316931
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- ISSN
- 21858195
- 0021485X
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可