生育条件とジベレリンによるスギ苗の着花 (第4報)
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- 右田 一雄
- 東京大学千葉県演習林
書誌事項
- タイトル別名
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- Flower Bud Formation of <i>Cryptomeria</i> through the Action of Gibberellic Acid in Relation to Growing Conditions 4
- 植えつけ密度と施肥との組み合せ処理
- Effect of Density of Planting and Fertilizing
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説明
植え付け密度および施肥条件を表-1のようにかえて,スギ苗をそだてた。翌年これらのスギ苗にジベレリン処理をおこなって花芽の分化をうながし,生育状態との関係を検討した。<br> 苗の生長は植え付け密度の影響をっよくうける。すなわち苗高,茎葉部,枝,根元径の各生長や, 1個体あたりの根重などの値は一般に少植区が多植区よりもおおきい。これらの値は,少,中,多植区においても,ともに施肥のばあいが,無施肥のばあいよりも増加する。<br> ジベレリン処理をしない場合は,花芽の分化はみとめられない。ジベレリン処理の時期にょって,つくられる花芽の雌雄別の比率は変化し,生育の前期に散布したものは雄花が,後期の散布では雌花がおおい。こうした傾向は表-7のように苗の生育条件がわるいばあいに極端にあらわれる。なおN欠除区や無施肥のばあいの後期処理では雌雄とも着花数がすくなく,条件によっては雄花がまったく着生しなかった。<br> どの枝に花芽がおおくつくかを,枝のついている幹の位置によって検討すると, 3要素施肥のばあいは,ふるい幹の部分から出た枝に花芽の数がすくなく,とくに密度のたかいばあいにはこうした傾向がいちじるしい。
収録刊行物
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- 日本林學會誌
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日本林學會誌 46 (2), 47-51, 1964
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681330708608
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- NII論文ID
- 130007318161
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- ISSN
- 21858195
- 0021485X
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可