ノウサギ (<i>Lepus brachyurus</i>) の食性 (I)

書誌事項

タイトル別名
  • The Food Habits of the Japanese Hare (<i>Lepus brachyurus</i>) (I)
  • ノウサギ(Lepus brachyurus)の食性-1-愛媛県産ノウサギの胃内容物分析〔英文〕
  • ノウサギ Lepus brachyurus ノ ショクセイ 1 エヒメ ケンサ
  • 愛媛県産ノウサギの胃内容物分析
  • Stomach Content Analysis of Hares from Ehime Prefecture

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抄録

愛媛県で1979年3月に採集されたノウサギの食性を胃内容物分析によって調査した。胃内容物を硝酸で処理した後,その中の植物片をリファレンスプレパラートを用いて同定し, 18項目に分けた。定量化は,植物片の面積を測定し,その百分率を求めることによって行った。その結果,まず全体を見ると,胃内容物の13.1% がスギで占められていた。一方,ヒノキはスギと同様に野兎害を受けているにもかかわらず検出されなかったが,この原因は現在のところ不明である。量的に見たときの主食はイネ科植物であり,これには多くの種類が含まれていた。次にノウサギを性と妊娠の有無でグループ分けした。すると,スギの摂食量が妊娠雌において多く (20.1%), 非妊娠雌 (7.7%) では雄 (11.8%) よりも少量であった。この差は妊娠雌がスギを選択的に摂食している可能性を示している。

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被引用文献 (2)*注記

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