海岸林の樹高成長に及ぼす間伐材防風柵の効果

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of the Thinnings Windbreak Fence on Height Growth of the Coastal Forest
  • カイガンリン ノ ジュコウセイチョウ ニ オヨボス カンバツザイ ボウフウ サク ノ コウカ

この論文をさがす

説明

海岸林の保全に間伐材を利用する目的で間伐材防風柵を開発した。風洞実験により密閉率の異なる2種類の防風柵 (K-I (100%), K-II (75%)) の機能を調べた結果, どちらの柵も50%以上の減風域が26Hより後方まで広がり十分な減風効果があった。2種類の柵を比較すると, K-IIの方が防風効果が優れていた。山形県酒田市のクロマツ海岸林前縁にこれら2種類の防風柵を設置し, 風速, 塩分量, 樹高成長に及ぼす効果を調べた。風速と塩分量は柵から30mの範囲で顕著な減少が見られたが, それより後方では標準区と差が認められなかった。現地観測でも柵の種類による違いは僅かであるが, K-IIの方が良い結果が得られた。林縁から30mまでの前線部では, 標準区は樹高成長が見られないのに対し,K-I区とK-II区は成長が良好であった。30mより後方の樹高成長は, K-I区とK-II区では前線部の良好な樹高成長の影響が調査区後部に波及することにより樹高成長が維持されていた。柵の設置から9年経過しても樹高成長が継続して観察された。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (18)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ