簡略化された3次元飽和不飽和浸透数値計算による森林山地流域土中水挙動の長期再現計算

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  • Long-term simulation of soil water flow at a mountainous watershed by a simplified solution of the three-dimensional saturated and unsaturated flow equation.
  • カンリャクカ サレタ 3ジゲン ホウワ フホウワ シントウ スウチ ケイサン ニ ヨル シンリン サンチ リュウイキ ドチュウスイ キョドウ ノ チョウキ サイゲン ケイサン

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抄録

山地流域を対象に簡略化した3次元飽和不飽和浸透数値計算を長期にわたり行い, 計算手法の確立と観測結果の再現性について検討を行った。数値計算に際して空間刻み幅の相違により計算結果がどの程度変化するかを検討し, 2次元断面を対象として作成された空間刻み幅の指標が, 3次元浸透計算においても十分細かい空間刻み幅を示す指標であることを確認した。また, 圧力水頭や地下水位等の計算結果に時間的, 空間的な解の振動はみられず, 長期にわたって安定して計算が可能であることがわかった。土壌水分特性としてサンプル調査によって得られた保水性, 透水性の情報を基に, 飽和透水係数のみ変化させて計算結果を比較したところ, 飽和透水係数の相違は降雨中の流出量に大きく影響するが,流出逓減時には流出量に比較的差が現れないことがわかった。また透水係数が小さい場合, 流域内の水の貯留が多くなり,地下水位が高く計算されという関係がみられた。観測結果を最も良く再現した飽和透水係数は, 観測された飽和透水係数を10倍したものであった。

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