スギ同齢林における樹冠各部の葉の光強度-光合成関係に関する研究

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タイトル別名
  • Studies on the Response of Photosynthesis to Light Intensity in Leaves Attached at Various Positions in Tree Crowns of a <i>Cryptomeria japonica</i> Even-aged Stand
  • スギ同齢林における樹冠各部の葉の光強度-光合成関係に関する研究--樹冠部光環境と葉齢の影響〔英文〕
  • スギ ドウレイリン ニ オケル ジュカン カクブ ノ ワ ノ ヒカリ キョウド
  • 樹冠部光環境と葉齢の影響
  • Effects of Shading and Leaf Aging

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抄録

17年生スギ林分における生長期の樹冠各部の葉の光強度-光合成関係を調べた。その際,葉が光をさえぎる有効表面積をペースにして光合成速度を表わした。また,スギ葉の光合成に及ぼす光環境と葉齢の影響を苗木と幼齢木で調べた。強光域の純光合成速度は,陽樹冠上部と下部表面で高く, 13~18mg CO2 dm-2hr-1の値を示し,陰樹冠上部と下部で低く, 8~10mgの値を示した。一方,弱光域の純光合成速度は,陰樹冠で高い値を示した。光合成速度の季飾変化は,強光域と弱光域で異なり,また樹冠部位によっても異なるようだ。強光域と弱光域の純光合成速度は,葉が庇陰下で生育することで上昇し,強光域の光合成速度は,当年生から1年生にいたる葉齢の進行で低下した。スギの閉鎖林分では,概して,葉齢の進んだ葉ほど強い庇陰下で生育するから,樹冠部位による強光域の光合成速度のちがいは,主として葉齢の影響により,弱光域の光合成速度のちがいは,光環境の影響によると考えた。

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被引用文献 (1)*注記

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