スギカミキリの加害に伴うスギ生立木の材の変色とカチオンの集積

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タイトル別名
  • Discoloration and Cation Accumulation in the Wood of Living Sugi Trees Attacked by the Sugi Bark Borer
  • スギカミキリの加害に伴うスギ生立木の材の変色とカチオンの集積〔英文〕
  • スギカミキリ ノ カガイ ニ トモナウ スギセイ タチキ ノ ザイ ノ ヘンシ

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抄録

スギカミキリの加害に起因するスギ生立木の材の変色過程におけるカチオン集積について調べた。変色辺材では健全辺材に比べて電気抵抗値が低下した。健全辺材と変色辺材との境界である反応帯および変色辺材では含水率が低下するとともに, K・Ca・Mgの集積が認められた。KおよびMg濃度は加害後1年目に, Ca濃度は2年目以降に増大した。 pHは反応帯および変色辺材で高かった。変色辺材では健全辺材に比ペカチオン交換容量 (CEC) が大きかった。さらに変色辺材ではカチオン濃度がCECより大きくなった。 CECの増大がカチオン集積の一要因と考えられるが,さらに別の要因の存在が推測される。反応帯および変色辺材からはHymeno-mycetes以外の菌類や細菌が分離されたが,加害後の期間の違いによって微生物相に大きな差異は認められなかった。これらの結果は,変色部におけるカチオン濃度の増大力微生物相の違いにかかわらず変色の進展と関連していることを示唆する。

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被引用文献 (1)*注記

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