中部低山地帯の土壤の性質とアカマツの生長

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タイトル別名
  • Soil properties and growth of Japanese red pine (<i>Pinus densiflora</i>) in the hilly and low-mountainous region of Central Japan
  • 中部低山地帯の土壌と性質アカマツの生長
  • チュウブ テイ サン チタイ ノ ドジョウ ト セイシツ アカマツ ノ セイチ

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抄録

愛知県尾張瀬戸,犬山地域の山地・丘陵地の土壌の性質とアカマツの生長の関係について解析した。この地域の地質は,花崗岩,新第三紀層,古生層,鮮新世砂礫層からなり,それらを母材とする土壌の形態的特微は未熟土的なものが大部分であり,理化学的性質はいずれの母材土壌も塩基含量が低く強酸性で炭素量,窒素量に乏しく,C/N比は大きな値を呈するなど,いずれも総体的に肥沃度の低い土壌であった。またアカマツの標準木を解析して得られた30年生時の樹高を地位指数とすると,各母材地域での地形の違いとアカマツの生長との関係は次のとおりであった。古生層,花崗岩地域での斜面中,下部と新第三紀層地域の下部では地位指数が10~12,花崗岩と鮮新世地域の尾根および新第三紀層地域の中腹は6~8,また新第三紀層地域の尾根では4であった。これらの地域で,とくに各母材の尾根地帯および新第豊紀層地域の中腹では,現植生を極力温存するとともに,肥料木の樹間植栽,施肥等を行うことによって,土壌の安定化ならびに理化学性の改善を図ることが重要である。

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