尿中水銀の定量法

書誌事項

タイトル別名
  • A JOINT STUDY OF MICRODETERMINATION OF URINARY MERCURY
  • A joint study of microdetermination of urinary mercury by investigators from three different institutes , in order to establish a standard method
  • by investigators from three different institutes, in order to establish a standard method

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抄録

三研究機関の三人 (各一人ずつ) の研究者によって尿中水銀の定量に関する検討を行なった。尿中水銀の正常範囲について議論する場合, その基本となる測定法や測定技術に相違があったのでは同じ水準で評価することはできない。そこで標準となるべき一定の物指しを作る必要がある。著者らは予備実験と本研究の最初の2, 3の実験によって, 藤村, 上田がその酸化処理法を改善した Natelson の方法について検討を加えた。その結果, 酸化法を一定にすれば Natelson 法により迅速かつ正確に一致した値をうることができた。また, ポリエチレン試薬瓶に標準水銀液を長時間保存すると, 水銀がその表面に吸着されて濃度が低下するので, 標準液は調製後直ちに使用すること, また, ポリエチレン瓶は水銀液の保存に不適であることがわかった。<br>今回の共同実験によって著者らが痛感したことは水銀のみならず, 他の産業毒物の測定方法を検査し, その最も良い標準法を紹介するような機関が設立されることであった。そして同じ物指しによって測った結果について検討し合うべきであると考える。

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