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- 永田 久紀
- 京都府立医科大学衛生学教室
書誌事項
- タイトル別名
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- EVAPORATION OF SWEAT ON CLOTHED SUBJECT
- アセ ノ ジョウハツ ニ オヨボス イフク ノ エイキョウ エイブン
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抄録
高熱環境では衣服は輻射熱から人体を保護するが, 一面蒸発による体熱放散をさまたげるおそれがある。この研究では着衣した被験者を2時間高温に曝露し, 衣服が汗の蒸発におよぼす影響を検討した。<br>1) 総発汗量中の蒸発汗量の比率は, 衣服の量が多い場合, 吸湿吸水性の小さい衣服を着用した場合には小さくなる。<br>2) 一定期間中に衣服に附着する汗の量はその期間中の発汗量が多いほど多く, その期間以前に衣服に附着していた汗の量が少ないほど多くなるが後者の影響がとくに著しい。<br>3) 衣服に附着し得る汗の総量には一定の限度があるようで, 衣服が相当以上汗でぬれている場合には, 総発汗量は流失汗量と蒸発汗量との和と見做し得る。<br>4) 被覆部分のみを問題とすれば汗は一応全部衣服に吸収され, その後蒸発すると考えることができる。<br>5) 総発汗量中の蒸発汗量の比率, 衣服に附着する汗の量等は衣服の種類によってかなり異なっていたが, 衣服内温湿度にはほとんど相違が認められなかった。
収録刊行物
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- 日本衛生学雑誌
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日本衛生学雑誌 17 (3), 155-163, 1962
一般社団法人日本衛生学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681340114944
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- NII論文ID
- 130000999212
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- NII書誌ID
- AN00185923
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- ISSN
- 18826482
- 00215082
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- NDL書誌ID
- 9143501
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可