ウェーブレット変換の基礎とコンピュータ支援診断への応用 第1部

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抄録

これまで, 複雑な信号や画像を単純な成分に分解し解析する手法として, フーリエ変換や短時間フーリエ変換などが, 信号処理や画像解析の分野で広く用いられてきた.最近になり, それらの欠点を補い, 非定常現象の解析に威力を発揮する強力な信号解析の手法が編み出された.本稿では, この新たな信号解析の手法であるウェーブレット変換の基礎を解析する.これまでウフーブレット変換の解析は, ともすれば理論のみ, あるいは応用例のみの, いずれかの側面が強調される場合が多かった.そこで, ここでは, 第1部でウフーブレット変換の本質を理解するための基礎理論を述べ, ウェーブレット変換が, 空間・周波数領域で局在した多数のフィルタからなる, フィルタ・バンクとなっていることを示す.また, 第2部では, 実際の応用に際して多用される, ウェーブレット変換の高速計算方法と画像のウェーブレット変換を導入する.さらに, ウェーブレット変換の具体的な応用例として, コンピュータ支援診断を用いたマンモグラムの微小石灰化の検出を示す.

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