抗ＣＤ２０抗体併用化学療法で緩解導入を行い超大量化学療法後の自家末梢血幹細胞移植により完全緩解が得られた腸管Ｍｕｌｔｉｐｌｅ　Ｌｙｍｐｈｏｍａｔｏｕｓ　Ｐｏｌｙｐｏｓｉｓの１例

向川 智英, 藤井 久男, 小山 文一, 松本 寛, 児島 祐, 武内 拓, 八木 秀男, 新井 正伸, 中島 祥介

doi:10.11405/nisshoshi1964.100.1382

抗ＣＤ２０抗体併用化学療法で緩解導入を行い超大量化学療法後の自家末梢血幹細胞移植により完全緩解が得られた腸管Ｍｕｌｔｉｐｌｅ　Ｌｙｍｐｈｏｍａｔｏｕｓ　Ｐｏｌｙｐｏｓｉｓの１例

DOI 被引用文献3件参考文献14件

向川智英

奈良県立医科大学第1外科
藤井久男

奈良県立医科大学第1外科
小山文一

奈良県立医科大学第1外科
松本寛

奈良県立医科大学第1外科
児島祐

奈良県立医科大学第1外科
武内拓

奈良県立医科大学第1外科
八木秀男

奈良県立医科大学第2内科
新井正伸

奈良県立医科大学第2内科
中島祥介

奈良県立医科大学第1外科

書誌事項

タイトル別名

Anti-CD20 antibody and combination chemotherapy followed by autologous peripheral blood stem cell transplantation after high-dose chemotherapy induced complete remission in a case of multiple lymphomatous polyposis of the gastrointestinal tract

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説明

症例は51歳，男性．S状結腸癌術後経過観察中，回腸末端から全大腸に多数のポリープと縦隔，肺門部，腹腔内リンパ節腫大を指摘された．免疫組織検査より腸管multiple lymphomatous polyposis(MLP)を呈するmantle cell lymphoma(MCL)と診断された．CHOP療法の効果は不十分であったが，抗CD20抗体併用化学療法で腸管病変およびリンパ節腫大は消失し緩解導入され，さらに超大量化学療法後の自家末梢血幹細胞移植によって完全緩解が得られた．腸管MLPをともなったMCLは予後不良とされるが，今回の経験から抗CD20抗体の有効性が示唆された．