<i>Alicyclobacillus acidocaldarius</i>およびその近縁菌の酸性飲料での増殖性評価

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タイトル別名
  • <i>Evaluation of the Behavior of Alicyclobacillus acidocaldarius </i>and Related Species in Acidic Beverages
  • Alicyclobacillus acidocaldariusおよびその近縁菌の酸性飲料での増殖陛評価
  • Alicyclobacillus acidocaldarius オヨビ ソノ キンエンキン ノ サンセイ インリョウ デ ノ ゾウショクヘイヒョウカ

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抄録

<p>高温菌A. acidocaldariusおよび環境·原料から分離したその近縁菌について,酸性飲料における増殖性を評価した.高温菌A. acidocaldariusおよび近縁菌は,200〜300mOsm程度の低浸透圧であるスポーツドリンクにおいては,製品によっては40℃において増殖し風味を劣化させたことから,飲料に混入した際は汚染事故を起こす可能性が有ることが明らかとなった.本菌群においては果汁が増殖因子となることから,低浸透圧の飲料の中でも特に果汁入りスポーツドリンクでの増殖の可能性が高いと考えられた.高浸透圧である市販の果汁飲料においては添加されているアスコルビン酸により制御が可能であることが示唆された.しかしながら,高浸透圧の果汁飲料においてもアスコルビン酸の濃度が低い飲料については増殖の可能性を評価する必要が有ると考えられた.また,これらの菌は環境や原料からの分離頻度が高く,高い耐熱性を有する芽胞を形成し,更には現行の酸性飲料で用いられている加熱殺菌条件で殺滅することが困難であることから,飲料中での増殖の可能性を見極め,高温菌A. acidocaldariusおよび近縁菌に対応するためには製造工程中のフィルター除菌や,原料の選別等の対策が必要であると考えられた.</p>

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