養殖ヒトエグサから分離したラムナン硫酸の構造特性
書誌事項
- タイトル別名
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- Structural Characterization of Rhamnan Sulfate Isolated from Commercially Cultured Monostroma nitidum (Hitoegusa)
- ヨウショク ヒトエグサ カラ ブンリ シタ ラムナン リュウサン ノ コウゾウ トクセイ
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抄録
沖縄県北中城村で養殖されているヒトエグサ(Mono-stroma nitidum)より多糖を抽出し,化学および構造特性を明らかにした.精製多糖の全糖量,ウロン酸含有量,灰分,水分および硫酸含量はそれぞれ67.2%,11.8%,27.3%,3.5%および24.7%であった.加水分解物の液体クロマトグラフィーの結果より,L-ラムノースを主構成糖とする多糖であることが確認された.化学分析の結果よりラムナン硫酸の構成糖と硫酸基の比はL-Rha : D-GlcA : D-Xyl : D-Glc : D-Gal : SO3=7.0 : 1.0 : 0.5 : 0.1 : 0.5 : 5.0と算出された.<BR>また,メチル化分析により2, 3,4-トリ-O-メチル-D-グルクロン酸, 3, 4-ジ-O-メチル-L-ラムノース, 2, 4-ジ-O-L-ラムノース, 2-モノ-L-ラムノースおよび4-モノ-O-メチル-L-ラムノースを同定した. 1Hおよび13C-NMRスペクトルよりL-ラムノースとD-グルクロン酸の存在が確認され,養殖ヒトエグサより分離した多糖はラムナン硫酸であると同定した.<BR>メチル化分析および1H-NMR解析により,養殖ヒトエグサより分離したラムナン硫酸の化学構造は,α-1, 3結合のL-ラムノースを主鎖とし, 側鎖にα-1, 2結合のL-ラムノース(2モル)およびD-グルクロン酸(1モル)が置換することが考えられた. また, 硫酸基はL-ラムノース残基のC4(主鎖)とC2(側鎖)に置換することが明らかになった.ラムナン硫酸の化学構造を推定した.
収録刊行物
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- 日本食品科学工学会誌
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日本食品科学工学会誌 58 (6), 245-251, 2011
公益社団法人 日本食品科学工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681385556480
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- NII論文ID
- 10029399847
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- NII書誌ID
- AN10467499
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3MXptFGjsr4%3D
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- ISSN
- 18816681
- 1341027X
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- NDL書誌ID
- 11122246
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可