後頭蓋窩くも膜嚢胞によるめまいの1 例

  • 木村 優介
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 鴫原 俊太郎
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 岸野 明洋
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 永田 善之
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 戸井 輝夫
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 増田 毅
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 泰之 野村
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 古阪 徹
    日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A Patient with Posterior Fossa Arachnoid Cyst-Induced Dizziness
  • 症例報告 後頭蓋窩くも膜嚢胞によるめまいの1例
  • ショウレイ ホウコク コウトウブタカク モ マクノウホウ ニ ヨル メマイ ノ 1レイ

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説明

後頭蓋窩くも膜嚢胞によって生じためまいの一例を経験したので報告する.症例は72 歳の女性,1 ヶ月前よりめまい,嘔吐が生じ,内科を受診した.頭部CT 上では,小脳橋角部の硬膜下水腫を認めたが,動脈瘤手術後の年齢性変化と指摘され,主訴の原因が特定できなかった.そのため,内科初診より第22 病日に耳鼻咽喉科に診察依頼となった.耳鼻咽喉科初診時,正面視では左向きの自発眼振を認め,左右注視眼振を認めた.頭位眼振検査では,方向交代性上向性眼振,頭位変換眼振検査では臥位から座位に頭位を変換すると下眼瞼向き垂直性眼振を認めた.頭部MRI では脳幹および小脳虫部は嚢胞により圧排されていた.神経学的,神経耳科学的な所見を詳細に検討したことで,原因がくも膜嚢胞の圧迫によるものであると診断することができた.

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