COPDの病態形成の解明

書誌事項

タイトル別名
  • イガク ト イリョウ ノ サイゼンセン COPD ノ ビョウタイ ケイセイ ノ カイメイ
  • [Pathophysiologic mechanism in COPD].

この論文をさがす

抄録

COPDの病態形成の第1段階として吸入性傷害物質により肺の炎症が惹起されることが必要である.この炎症の惹起には様々な宿主の要因が関与している.最近では幼少時におけるアデノウイルスの感染が潜伏化し,肺の吸入傷害物質に対する感受性を亢進すると言われている.この炎症からCOPDの病変形成に至るには,プロテアーゼ・アンチプロテアーゼの不均衡による,肺の基本構築物質としてのコラーゲン・エラスチンの融解が必要である.また,オキシダント・アンチオキシダントの不均衡によって,蛋白変性・DNAの断裂が生じることも大きな役割を演じていると考えられる.さらに,炎症によって最終的なCOPDの病変を形成するには,「計画的な細胞死」:アポトーシスが重要な位置を占めているとされる.以上, COPDの病態形成には多くの要因が複雑に絡み合っている.

収録刊行物

参考文献 (14)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ