書誌事項
- タイトル別名
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- すい疾患:診断と治療の進歩 IV.すい疾患:最近の話題 1.遺伝性すい炎
- イデンセイスイエン
- [Hereditary pancreatitis].
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説明
遺伝性膵炎は常染色体優性の遺伝疾患であり,わが国ではこれまで56家系が報告されている.比較的若年に発症し,急性膵炎発作を繰り返しながら慢性膵炎像へと移行する.カチオニックトリプシノーゲンの遺伝子変異が原因で,膵腺房細胞内における活性化トリプシンと防御機構のバランスが崩れ膵炎が惹起される.膵炎発症との関連を示す2つの変異型(R122HとN29I)が診断基準に採用された.一方,膵分泌性トリプシンインヒビター(PSTI)およびクロールイオンチャンネル(CFTR)の遺伝子変異が特発性慢性膵炎で報告されている.これらの遺伝子変異は単独では膵炎を発症せず,他の遺伝的素因あるいは環境因子の付加により膵炎発症のリスクを高める膵炎誘発因子と考えられる.遺伝性膵炎の臨床像ならびに治療は通常の膵炎と同じであるが,高い膵癌の合併率が報告されており注意を要する.
収録刊行物
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- 日本内科学会雑誌
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日本内科学会雑誌 93 (1), 84-89, 2004
一般社団法人 日本内科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681418086144
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- NII論文ID
- 10012880060
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- NII書誌ID
- AN00195836
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- ISSN
- 18832083
- 00215384
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- NDL書誌ID
- 025075548
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- PubMed
- 14968579
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可