高齢者医療の現状と展望  IV.高齢者によくみられる疾患とその特徴  2.虚血性心疾患

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  • キョケツセイシン シッカン
  • [Ischemic heart disease in elderly patients].

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抄録

高齢者では全身の動脈硬化性疾患が高率となり,とくに冠状動脈では石灰化を伴うびまん性病変や重症多枝病変が多くなる. 70歳以上では女性の重症例が増加するのもその特徴である.また診断にあたっては,典型的な胸部症状に乏しい無症候性心筋虚血(Silent Myocardial Ischemia: SMI)の症例も多くなる一方で,突然の肺水腫やショック状態などで発症する場合もあり注意が必要である.治療に際しては,胸・腹部大動脈瘤や,頸動脈や脳動脈,腎動脈や四肢動脈病変など全身の血管病変にも留意が必要である.急性期インターベンションに関しては,成功例では若年者と同様の効果があり,合併症に注意しながら,適応症例では積極的に施行すべきである.

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