医学と医療の最前線  Compromised hostの病院感染症対策 その理論と実際

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  • Forefront of medical science and medical care. Countermeasures for hospital infectious disease of compromised host Theory and practice.

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感染防御能の低下したcompromised hostでは様々な病院感染症が見られる.健康人には感染を惹起しない弱毒微生物による日和見感染症も起きやすく,起因微生物は抗菌薬や消毒薬に耐性を示すことが多い.病院感染には患者間,医療従事者,および病院環境からの水平感染と,自己保有菌による内因性感染があり, compromised hostにおける感染では後者の比重が高い.<br>典型的なcompromised hostである好中球減少者の発熱では診断確定前に抗菌薬投与を開始するempirical therapyを行う必要がある.適用には治療開始前の評価,初期治療に用いるべき薬剤,初期治療に対する反応も含めての再評価,薬剤の変更や投与期間などについてevidence basedな方針を定めるべきである.院内肺炎,血管カテーテル感染などの病院感染に特徴的な感染症に対しては,市中感染症とは異なる病態や起因微生物を考慮して対処する必要がある.

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