成長ホルモン単独分泌低下を伴つたLaurence-Moon-Biedl症候群の1例

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  • A CASE WITH THE LAURENCE-MOON-BIEDL SYNDROME ASSOCIATED BY ISOLATED GH DEFICIENCY
  • セイチョウ ホルモン タンドク ブンピ テイカ オ トモナッタ Laurenc

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抄録

身長145cm,体重85kgの女性で,肥満,多趾症,網膜色素変性,知能障害,鎖肛を備えた典型的なLaurence-Moon-Biedl症候群の1例を経験した.家族には同様疾患者はみられないが,父母に血族結婚が認められた.この症例の内分泌学的検査において,甲状腺,副腎性腺系には特記すべき異常はなかつたが,成長ホルモンは低値かつ明らかな日内リズムを示さず, insulin負荷, arginine負荷,さらにpropranolol-insulin負荷によつても有意の上昇を示さなかつた.この成績は一般の肥満時にみられる成長ホルモン分泌低下の域を越すものと考えられ,本症において想定されている間脳-下垂体系の障害が本例では成長ホルモンのみに明らかであつた.従来性腺系には多数の異常例の報告があるが,成長ホルモンの分泌異常を示すものは希であり,若干の文献的考察を併わせて報告した.

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