1.急性リンパ性白血病

  • 竹中 克斗
    Medicine and Biosystemic Science, Kyushu University Graduate School of Medical Sciences
  • 赤司 浩一
    Medicine and Biosystemic Science, Kyushu University Graduate School of Medical Sciences

書誌事項

タイトル別名
  • 1. Leukemia Stem Cells in Acute Lymphoblastic Leukemia.
  • 急性リンパ性白血病
  • キュウセイ リンパセイ ハッケツビョウ

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説明

急性リンパ性白血病(ALL)は,BまたはT/NK系統へ分化決定した段階のリンパ系前駆細胞での腫瘍化と考えられている.ALLでは,t(9;22),t(12;21),t(4;11),t(1;19)などの染色体異常が高頻度に認められ,特定の細胞系統や分化段階,予後と強い相関を示す.これらの染色体異常では,正常には存在しない融合遺伝子が形成され,白血化の最初のイベントと推測されている.近年のマルチカラーフローサイトメトリーによる細胞純化技術の進歩と,免疫不全マウスを用いたヒト腫瘍細胞アッセイシステムの開発により,多くのがんで少数の自己複製能をもったがん幹細胞の存在が証明されている.ALLにおいても,病型特異的にみられる染色体異常を指標として,免疫不全マウスを用いて白血病幹細胞の同定が試みられ,白血病の多様な細胞の構成モデルが解明されつつある.<br>

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参考文献 (37)*注記

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