書誌事項
- タイトル別名
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- Evaluation of Work Functions of Organic Semiconductors by Use of a Schottky-Mott Rule and Energy Structure at Organic/Metal Interfaces.
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説明
半導体/金属界面が電子またはホールに対して理想的なブロッキング接触であるとき,Schottky-Mott則が成立する。ZnTPP固体膜について,このSchottky-Mott則を検証した結果,ZnTPP膜が表面準位のない理想的な有機半導体として挙動すること,またこの関係則よりZnTPPなどの有機半導体の仕事関数φsが容易に求まることが判明した。一方,Kelvin法ではポルフィリン分子固体膜のφsを正しく評価することができなかった。UPSの実験結果から導かれるZnTPP/金属界面のエネルギー構造モデル(c)は,Schottky-Mott則で仮定されるモデル(a)およびKelvin法の結果から間接的に推測されるモデル(b)のどちらにも対応しなかった。モデル(a)は,ZnTPP/金属界面で真空レベルとフェルミ準位がともに一致し,空間電荷層でバンドの曲がりが生じるエネルギー構造である。モデル(b)では界面で真空レベルが一致するが,フェルミ準位は揃わず,バンドの曲がりはない。また,モデル(c)では界面においてほぼ一定(約-0.7eV)のシフトがある構造である。現段階では,いずれか一つのモデルで有機半導体/金属界面がかかわる現象を統一的に説明することは困難であり,それらの妥当性をさらに検討する必要があることが示された。
収録刊行物
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- 表面科学
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表面科学 17 (12), 764-770, 1996
公益社団法人 日本表面科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282681432840704
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- NII論文ID
- 130003683585
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- ISSN
- 18814743
- 03885321
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可