秋季と比較した夏季暑熱環境下におけるヒツジの心拍変動の特徴

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タイトル別名
  • Characteristics of Heart Rate Fluctuations of Sheep in Summer Heat Environment Compared with Those in Autumn
  • シュウキ ト ヒカク シタ カキ ショネツ カンキョウ カ ニ オケル ヒツジ ノ シンパク ヘンドウ ノ トクチョウ

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抄録

夏季暑熱環境下におけるヒツジの心拍変動の特徴を明らかにする目的で,日本コリデール種の雌雄成畜8頭を用いて秋季を対照に実験を行った。夏季は秋季と比較して,呼吸数,直腸温,皮膚温および被毛表面温が有意に高く,動物は暑熱ストレス状態にあると判断された。心拍間隔標準偏差と心拍間隔変動係数に有意差は認められなかったが,平均心拍間隔は有意に延長した。FFTによる周波数分析では,超低周波数(0.04 Hz未満)と低周波数(0.04以上0.15 Hz未満)帯域のパワーが有意に増大し,トータルパワーに占める超低周波帯域割合の有意な増大と高周波数(0.15以上1.07 Hz未満)帯域割合の有意な減少がみられた。以上の成績から,夏季暑熱下では,体温調節にあずかる呼吸循環器系の適応的機能変化を背景として超低周波数や低周波数帯域で心拍間隔の周期的変動が大きくなる傾向にあるものと推測された。

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参考文献 (28)*注記

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