養鶏経営上の問題点 養鶏家へのアンケート調査結果より

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タイトル別名
  • Problems of Poultry Production in Japan Based on Questionaires to Poultry Farms.
  • ヨウケイ ケイエイジョウ ノ モンダイテン ヨウケイケ エ ノ アンケート チ
  • 養鶏家へのアンケート調査結果より

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抄録

産学交流活動を進めるため,養鶏経営上障害となっている問題を把握することを主たる目的として,養鶏家に対するアンケート調査を実施した。卵用鶏110,肉用鶏30,種鶏孵卵30の合計170社に対するアンケート調査から86社(50.6%)の回答を得た。その結果,経営上障害となっている問題は,運営と環境公害が最も重要で,次いで衛生,省力化,生産物の品質加工,飼養管理,技術情報の順であった。障害となっている具体的な項目については,業種間で異なった特徴がみられた。運営では,労働力不足のほか,後継者不足は肉用鶏と種鶏孵卵で指摘が多いのに対し,資金対策は卵用鶏と種鶏孵卵で多かった。環境公害は概ね似た傾向を示したが,衛生は腹水症と大腸菌症が肉用鶏で多いのが目立った。破卵対策やコンピュータ利用など省力化技術の指摘が卵用鶏と種鶏孵卵で多く,生産物は卵用鶏が卵,肉用鶏が肉の品質をそれぞれ指摘し,飼養管理は各業種とも暑熱対策を指摘している。養鶏の関連機関に対して,現場で実用化が可能な研究の実施,現場との距離の短縮,ワクチン等衛生関係,公害対策関係,融資•補助金関係,共同研究の実施などの要望が出された。産学交流活動については,衛生,公害対策,経営関係を中心に,講演会のテーマおよび実用記事の意見が出された。

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