第二世代抗ヒスタミン薬が昼間の自動車シミュレータ運転時の眠気に及ぼす影響

  • 佐々木 司
    労働科学研究所 慢性疲労研究センター 労働科学研究所 疲労・労働生活研究グループ
  • 南 正康
    労働科学研究所 慢性疲労研究センター
  • 尾之上 さくら
    関東学院大学 工学部 物質生命科学科
  • 山野 優子
    昭和大学 医学部 衛生学講座
  • 北島 洋樹
    労働科学研究所 エルゴノミクス研究センター
  • 松元 俊
    労働科学研究所 慢性疲労研究センター 労働科学研究所 疲労・労働生活研究グループ
  • 吉川 徹
    労働科学研究所 国際協力センター 労働科学研究所 働く人の多様性研究グループ

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Second-Generation Antihistamine Administered in the Early Afternoon on Theta Power Density in Operating an Automobile Driving Simulator
  • ダイニ セダイ コウヒスタミンヤク ガ ヒルマ ノ ジドウシャ シミュレータ ウンテンジ ノ ネムケ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

第二世代の抗ヒスタミン薬は,自動車運転実験においても眠気がないと報告されている。しかし眠気は,昼間の概半日リズムの影響を強く受けもする。そこで本論文では,第二世代抗ヒスタミン薬のこの時刻帯の自動車シミュレータ運転時の眠気への影響を検討した。被験者は男性スギ花粉症患者16名であった。そのうち8名が午前群(10~12時)に,残りの8名が午後群(13~15時)に割り振られた。午前群は午前9時に,午後群は午後0時に服薬し,服薬60分後に1施行15分の運転を4試行×2セッション行った。その際,覚醒時脳波が測定され,シータパワー密度が分析された。薬剤は,服薬60分,120分,180分,240分後の採血によった。その結果,薬剤の血中濃度は,服薬60分目のみ高かった(p=0.04)。シータパワー密度は,両方のセッションで午後群に高かった(ss1; p=0.005, ss2; p=0.024)。したがって第二世代の抗ヒスタミン薬であっても早い午後に服用する際には,自動車運転は避けるべきと結論付けた。(図3)

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