氷に関する最近の分子動力学シミュレーション 水分子,水,および氷の原子間ポテンシャルモデル

書誌事項

タイトル別名
  • Recent molecular dynamics simulation studies on ice: Interatomic models of H2O molecule, water, and ice.
  • コオリ ニ カンスル サイキン ノ ブンシ ドウリキガク シミュレーション ミ
  • Interatomic models of H<SUB>2</SUB>O molecule, water, and ice
  • 水分子,水,および氷の原子間ポテンシャルモデル

この論文をさがす

抄録

1970年代初めに出現した水分子の相互作用モデルは,溶融塩のための分子シミュレーション手法の出現とともに,それまでほとんど「統計物理学の実験手法」のみとして位置付けられていた分子動力学法とメトロポリス・モンテカルロ法のユーザーを広く化学とその応用分野に拡大した.最近では,バルク状態の純粋な水や氷だけでなく,膜と気相の系や水中の電極表面など,あるいは超臨界状態を含む高温高圧下の水や氷,電解質や有機分子の水溶液などにも適用されている.水の分子・原子間相互作用モデルは,初期の経験的剛体分子モデルから(黎明期:BNS,ST2),分子軌道法を用いた第一原理的剛体分子モデルを経て(発展期:MCY,CC),最近では,再現性が優れていることから,再び経験的モデルが多用されるようになっている(充実期(回帰):TIPS,TIP4P).また,剛体分子としての取り扱いから,内部自由度を持つモデル(剛体分子からの発展と中心力での構成の2種がある),さらに全自由度を持つモデルへと発展してきた.

収録刊行物

  • 雪氷

    雪氷 58 (4), 339-342, 1996

    公益社団法人 日本雪氷学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ