現在の地球気候変動と考古学的研究—社会・生態システムのレジリアンスを高めるための考古学的戦略の構築—

書誌事項

タイトル別名
  • Archaeological research and current global climate change : Building archaeological strategies for increasing the resilience of social-ecological systems
  • 現在の地球気候変動と考古学的研究 : 社会・生態システムのレジリアンスを高めるための考古学的戦略の構築
  • ゲンザイ ノ チキュウ キコウ ヘンドウ ト コウコガクテキ ケンキュウ : シャカイ ・ セイタイ システム ノ レジリアンス オ タカメル タメ ノ コウコガクテキ センリャク ノ コウチク

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抄録

人類が前例のない人為的気候変動や生態系サービスの破壊に直面している現在,考古学は社会・生態システムのレジリアンス(回復力)を高める戦略を,どのように構築すればよいだろうか.考古学は,近年までこの重大な問題について取り組んでこなかった.本論では,まず日本の考古学が人間活動および文化と生態系との関係をほとんど研究してこなかった理由について,検討する.次に,安田喜憲の研究を例に挙げ,日本の考古学の歴史的発展が人間と自然環境のかかわりに関する研究に障害となってきたことを主張する.最後に,レジリアンスを基盤とし,社会・生態システムを計画管理する際のおもな要素をまとめ,その管理のために有効な考古学的戦略を10点提案する.

収録刊行物

  • 第四紀研究

    第四紀研究 51 (4), 267-274, 2012

    日本第四紀学会

参考文献 (58)*注記

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