大気中のインフラソニック波の研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of the Infrasonic Wave in the Atmosphere
  • (II)桜島の爆発によって発生するインフラソニック波
  • (II) Infrasonic Waves Generated by the Explosions of the Volcano Sakura-jima

抄録

桜島の爆発によって発生するインフラソニック波が,710km隔たった愛知県刈谷市において頻繁に観測されている。その伝播を調べるため,レーウィンゾンデ及びロケットゾンデの資料によって音線解析を行なったところ,多くのシグナルは上部対流圏の強い西風によって生ずる音波ダクトによって伝播することが示された。また,冬期成層圏の西風によっても顕著なダクトが形成されるが,この成層圏ダクトはアリューシャン高気圧に伴なう東風によって時折消滅するため,対流圏ダクトに比べて頻度は少ない。<br>これらのインフラソニック波の観測と,人工衛星による温度の観測とを組合わせることによって,直接観測データの少ない西日本上部成層圏における風についての知識を得ることが可能である。

収録刊行物

  • 気象集誌. 第2輯

    気象集誌. 第2輯 60 (3), 896-907, 1982

    公益社団法人 日本気象学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (19)*注記

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