対流圏におけるGLM(一般化されたラグランジ平均)子午面運動

書誌事項

タイトル別名
  • Generalized Lagrangian-Mean (GLM) Meridional Motions in the Troposphere
公開日
1988
DOI
  • 10.2151/jmsj1965.66.2_201
公開者
公益社団法人 日本気象学会

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説明

Noda(1987)によって拡張されたGLM(一般化されたラグランジ平均)記述を対流圏の子午面運動に適用した。気象研究所の対流圏大気大循環モデルの一月の数値積分で得られた30日間の速度場を用いて,異なる初期位置と初期時刻を持つ沢山の流体粒子について,5日間,各々の軌跡を求めた。特定の時間追跡された粒子について,初期時刻と初期経度の平均を取ることによって, GLM 子午面循環を求めた。4次元的ラグランジ記述に用いられる初期超曲面を初期時刻一定の面に選んだので,前者の平均は経度に関する GLM になるが,後者の平均は初期時刻を集団パラメータとする集団的 GLM になる。<br>よく知られた三細胞オイラー平均子午面循環の特徴は,対流圏の中高緯度で1日足らずの問に消滅するが,ハドレー循環は赤道地方で卓越し続けている。両半球とも,赤道地方以外の子午面循環で特徴的なのは,等温位面に沿ってジェットの周辺と下部対流圏の傾圧帯に収束する循環である。この収束運動による GLM 密度の倍化時間は約2日である。GLM 子午面循環は,オイラー平均子午面循環とも残差子午面循環とも異なっている。対流圏 のGLM 子午面循環は単一の渦から誘起されるのではなく,種々の渦から誘起されている。<br>2次元オイラー的経度平均モデルで用いられる渦拡散係数は, GLM 的変位と速度の相関の最大値で良く近似できる。赤道地方以外では等温位面に沿う拡散が卓越している。その結果,渦拡散係数の反対称成分が熱フラックスの等温位面に沿う成分に比例し,正味の輸送循環は,対流圏においても,残差循環で良く近似できる。赤道地方で渦拡散係数を求めるには,5日以上,軌跡を求めなければならない。

収録刊行物

  • 気象集誌. 第2輯

    気象集誌. 第2輯 66 (2), 201-226, 1988

    公益社団法人 日本気象学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (55)*注記

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