TOGA-COARE IOP期間中に熱帯対流圏下層で観測された周期1~2時間の擾乱

  • 重 尚一
    京都大学防災研究所 現所属:京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Disturbances of 1-2 Hour-Periods Observed in the Tropical Lower Troposphere during the TOGA-COARE IOP

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抄録

TOGA-COARE IOP期間中に連続稼働したウインドプロファイラーによって観測された鉛直流データを用い、熱帯対流圏下層の周期1-2時間の擾乱を検出した。鉛直流の平均振幅が約0.1ms-1以上で、かつ数時間継続する7事例が確認された。<br>その内の1993年1月7日にKapingamarangi(1.1°N,154.8°E)で観測された周期60分で継続時間が6時間の1事例について詳しく解析した。観測された擾乱を重力波と仮定すると、鉛直波長は5.4~7.6kmで、水平波長は24~37kmであると推定された。さらに、この擾乱は、衛星画像と高層データの解析によって、Kapingamarangiから東南東約400kmにあった線状メソスケール対流系によって励起され、対流圏内に形成された導波管内を水平伝播してきたと示唆された。

収録刊行物

  • 気象集誌. 第2輯

    気象集誌. 第2輯 77 (6), 1123-1136, 1999

    公益社団法人 日本気象学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (34)*注記

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