高不透明性を付与したピグメントの開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of New Pigment Which Gives High Opacity

説明

製紙業界では長年の間, 紙の白さ, 不透明性を向上させる目的で炭酸カルシウム, 二酸化チタンなどが填料として広く使用されてきた。しかし, 不透明性を改善するために, 例えば炭酸カルシウムを用いると, 充填量を多くする必要があり, 品質面で表面強度や耐磨耗性の低下を招く。一方, 二酸化チタンは不透明性付与効果は大きいが, 高価であり, また粒子径が小さいためにワイヤーパートでの歩留まりが低く, 白水回収系内での負荷が増加するという問題があると言われている。<br>近年個々の欠点をカバーし, 互いの利点を付与する複合材料の研究開発が行われ, 二酸化チタン-炭酸カルシウム複合粒子において数例の特許が報告されている。<br>今般開発したピグメント「Valkofil」は, 二酸化チタンと水酸化カルシウムの混合水系懸濁液を高剪断領域で炭酸化させることにより, 二酸化チタンをより均一に分散し, さらにその粒子の周りを炭酸カルシウムで被覆させることに成功した。これを内填した手漉き紙の特性は, 優れた不透明性を付与することが見い出されたので, ここに紹介する。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 59 (10), 1472-1477, 2005

    紙パルプ技術協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282681491438848
  • NII論文ID
    130004492211
  • DOI
    10.2524/jtappij.59.1472
  • COI
    1:CAS:528:DC%2BD2MXhtFWrtbrN
  • ISSN
    18811000
    0022815X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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