KPエバドレン排水の嫌気性処理―UASB法を用いた高負荷処理―

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タイトル別名
  • Anaerobic Treatment of KP Evaporator Condensates with UASB Process
  • KP エバドレン ハイスイ ノ ケンキセイ ショリ UASBホウ オ モチイタ コウフカ ショリ
  • ―UASB法を用いた高負荷処理―

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抄録

紙パルプ産業分野では,省エネルギー化,環境負荷低減のための取り組みの1つとして,紙パルプ製造工程から排出される排水の処理に,嫌気性処理(メタン発酵処理)の導入が進められつつある。嫌気性処理は好気性処理と比較して,曝気が不要で余剰汚泥の発生量が少ないという特長を持つ,省エネルギーかつ省廃棄物の技術である。さらに,処理によって発生するメタンはボイラ等の燃料など,化石燃料の代替エネルギーとして利用が可能であり,創エネルギー技術である。そうした背景の下,クラフトパルプ製造工程で発生するKPエバドレン排水を処理対象として,国内では実プラントがいくつかの工場で稼動をはじめている。KPエバドレン排水は,好気性処理されることがほとんどであり,好気性処理の対象負荷として大きな割合を占めるので,導入による環境負荷低減へのメリットは大きい。<BR>KPエバドレン排水は,メタノールを主体としており,嫌気性処理において特殊な排水であるため,通常の排水処理での嫌気グラニュールと比較して,その強度は低下する。そこで,強度向上剤を用いて,グラニュール強度を向上させることを試みた。<BR>今回,三菱製紙(株)八戸工場にてKPエバドレン排水を原水として,テスト機を用いて強度向上剤の効果について現場実証試験を実施したので,その結果を報告する。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 64 (6), 648-652, 2010

    紙パルプ技術協会

参考文献 (5)*注記

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