石炭焚きボイラ向け新型低NOxバーナ

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タイトル別名
  • Low NOx Burner for Coal Fired Steam Generator
  • セキタンダキキ ボイラ ムケ シンガタ テイNOx バーナ

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説明

石炭焚きボイラは1979年の第2次オイルショック以降燃料の多様化を図るために発電事業用及び産業用のボイラに広く使用されるようになった。将来を通して安定した供給が見込まれる石炭を燃料としたボイラはCO2排出量を低減するため,その性能の向上が求められるようになった。<BR>産業用ボイラにおいてはユーティリティとしてボイラから発生させた蒸気を使用する場合が多く,蒸気条件に依存しない燃焼排ガスのNOx,灰中未燃分特性を改善することで効率を向上させる必要があった。一般的にNOx排出濃度を低減すると灰中未燃分は増加し,ボイラ効率は低下する。そのため,NOx,灰中未燃分を同時に低減させるバーナの開発がこれまでも行われてきた。しかしながら従来型低NOxバーナではNOx,灰中未燃分低減に限界がある。<BR>そこで従来型低NOxバーナにおけるNOx,灰中未燃分の発生メカニズムを解析し,<BR>(1)ノズル前面に広く均一な着火面の設定<BR>(2)最適な位置かつ最適量で二次空気を混合<BR>(3)NOx発生要因となる外炎部の高温高酸素領域を低減<BR>(4)石炭内部に存在する還元物質(揮発分,チャー)によるNOxの効果的な還元と同時に未燃分燃焼促進<BR>という4つのコンセプトに基づき,新型低NOxバーナを開発した。この新型バーナを産業用ボイラに適用することで従来型低NOxバーナよりNOx及び灰中未燃分がそれぞれ約25~30%低減できることを確認した。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 68 (6), 625-628, 2014

    紙パルプ技術協会

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