新規表面サイズ剤の開発

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  • 安藤 祐美
    荒川化学工業株式会社 研究開発本部 製紙薬品事業

書誌事項

タイトル別名
  • Development of New Surface Sizing Agents
  • シンキ ヒョウメン サイズザイ ノ カイハツ

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説明

<p>近年，製紙業界ではコストダウンや環境問題への対応の中で，少量で高い効果を発現する薬品が求められている。</p><p>表面サイズ剤が使用される条件下で薬品の効果低下に影響を及ぼす因子は，高リサイクル度により劣化した古紙原料の利用，安価な炭酸カルシウム等の填料成分の増加などが挙げられる。</p><p>表面サイズ剤は溶液タイプとエマルジョンタイプがあるが，より泡立ちが少なく高性能に設計可能なエマルジョンタイプが主流になってきている。</p><p>弊社では，アニオン性エマルジョンタイプにおいて，特殊な乳化剤を使用した新規表面サイズ剤A，アニオン性官能基を別途乳化剤に組み込んだ新規表面サイズ剤B，更に紙中への浸透性を向上する成分を導入した新規表面サイズ剤Cを設計開発した。</p><p>表面サイズ剤Aは高い疎水性と良好な分散性を示し，吸液量の多い2ロールサイズプレスコーターでの実験で良好なサイズ効果を示した。</p><p>Bは硫酸バンド等由来のカチオン成分が紙中に多く存在している場合に，高サイズ度を発現する結果が得られた。</p><p>Cはゲートロールコーターのように低吸液量の系でも良好なサイズ効果を発現する特徴が見られた。</p><p>本報では，新規表面サイズ剤A，B，Cの開発の詳細について報告する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 71 (5), 491-495, 2017

    紙パルプ技術協会

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