アクチコンタクトにおける曝気ブロワ変更の省電力

  • 福島 健一郎
    中越パルプ工業株式会社 川内工場施設動力部 動力課

書誌事項

タイトル別名
  • Electric Power Saving for Acticontact Aeration Blower
  • アクチコンタクト ニ オケル バッキ ブロワ ヘンコウ ノ ショウ デンリョク

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抄録

近年,電力料金の値上げや地域住民の環境問題への関心の高まり等を背景に,企業は様々な環境対策を求められており,企業はコストアップに繋がり易い状況下に置かれている。企業による環境対策と省エネ活動はコスト面では逆行してしまう事例が多く,企業としては悩みの一つとなっている。<BR>中越パルプ工業株式会社川内工場(以下「川内工場」と略す)に設置している排水設備であるアクチコンタクト(接触酸化方式生物槽)は,工場排水中に含まれる有機性汚濁物質を生物酸化させる設備であり,24時間連続でエアレーションを行っている。空気供給方式としてルーツ式ブロワを採用していたが設備設置から約30年が経過し,老朽化によるメンテナンス費用増の問題があった。また,住宅街の中に立地している川内工場にとって,ルーツ式ブロワの騒音は夜間工場敷地境界における騒音値への影響という環境リスクの一つとなっていた。<BR>そこで空気供給方式をルーツ式ブロワからインバーター式オイルフリースクリューブロワに更新することで省電力を図りつつ,設備からの騒音値を低減させる取り組みを行った。アクチコンタクトが工場排水の重要処理設備である性質上,エアレーション能力低下によるBODカット率の低下を起こさないようにすることが前提条件であったが,BODカット率を維持しつつ省電力及び騒音値低減を図ることができた。今回その取り組みについての事例を紹介する。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 69 (6), 617-622, 2015

    紙パルプ技術協会

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