フォイトペーパーの最新コンセプト Papermaking 4.0

  • 清水 良三
    株式会社IHIフォイトペーパーテクノロジー 制御技術部

書誌事項

タイトル別名
  • Papermaking 4.0 Concept of VOITH Paper
  • フォイトペーパーの最新コンセプトPapermaking 4.0 : 製紙プラントにおけるモノとサービスのインターネット化(IoT)
  • フォイトペーパー ノ サイシン コンセプト Papermaking 4.0 : セイシ プラント ニ オケル モノ ト サービス ノ インターネットカ(IoT)
  • ―製紙プラントにおけるモノとサービスのインターネット化(IoT)―

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抄録

ドイツ政府が推進するハイテク戦略であるIndustrie(インダストリ)4.0は,第四次産業革命と呼ばれている。フォイトペーパー社は,Industrie4.0に基づいた「Papermaking(ペーパーメイキング)4.0」という新しいコンセプトを発表した。製造プラントの自律分散制御に必要なノウハウや知能を有する,サイバーフィジカルシステム(CPS)という次世代の概念でネットワーク化したスマートデバイスをベースとして,生産性やコスト削減に飛躍的な進歩をもたらす洞察力や予測能力を提供するビッグデータ解析を組み合わせている。<br>スマートコントロール,スマートメンテナンス,スマートサービスという3つの主な製品群から構成されており,高度にデジタル化されたスマートデバイスでシステムを構築し,ネットワーク経由で収集したビッグデータを有効活用した,高度制御・予知保全サポート・操業支援サービスなどを製紙産業向けに提供する新しいトータルソリューションである。既設設備を最大限流用しつつモジュール単位での導入が可能で,ステップバイステップで徐々にシステムを拡張することが出来る。見過ごされてきたプロセスデータを「可視化(Visualize)」することによって問題を把握し,変動するデータを「安定化(Stabilize)」することによって生産性向上・品質向上をもたらし,さらに「最適化(Optimize)」することによって生産コスト削減を達成する。少子高齢化による労働力不足を解消するためにも,経験豊富なノウハウをデジタル化・標準化して学習を通してカスタマイズされていくシステムは,お客様にとって様々な価値向上を提供するとともに,製紙産業におけるスマート工場の実現に役立つ。<br>ここでは,スマートコントロールの製品:OnEfficiency(オンエフィシエンシ)を中心に紹介する。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 70 (3), 263-267, 2016

    紙パルプ技術協会

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