パルプメーカーに新風を吹き込む新しいカッパー価測定技術

書誌事項

タイトル別名
  • Novel Kappa Measurement Technologies
  • パルプメーカー ニ シンプウ オ フキコム アタラシイ カッパーカ ソクテイ ギジュツ
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  • -A Breath of Fresh Air for Pulp Makers-

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説明

パルプは中間物であるため,常にコストを抑え,品質を満たし,そして,環境にやさしい側面をもたなければならない。パルプメーカは,プロセスを監視する目をこれまでよりも鋭くかつ厳しくすることによって,装置の運転を最適化できるだけでなく,種々のセンサーにより,連続的な可視の管理のためのツールとなり,手遅れにならないうちに予防措置を迅速に講じることができる。<br>蒸解から漂白までのクラフトファイバーラインプロセスは,木材チップからリグニンを選択的に除去し,白色度と強度との要求事項を満足するパルプを生産するように設計され,パルプがもっともコスト効率のよい方法で生産される。伝統的には,ファイバーラインは,ファイバーカッパーのみで監視され,制御されてきた。溶解したリグニンの情報のないことが,完全自動化プロセス制御を実施できない根本的な原因であった。<br>本論文は,リグニンを溶解リグニンを含む種々の形態で測定する,今日利用可能な新しいセンサ技術に着目し,これらのセンサをファイバーラインの要所要所に設置することによって,工場の歩留まりが著しく向上し,化学薬品の消費量が大幅に節約できることが分かった。これらの革新的技術によって,最適コスト及び生産性曲線の最適なスポットを維持するよう,そしてすばらしい回収が得られるよう,問題点に臨機応変に対処するために,工場に対して最適なプロセス管理方策を講じることが可能になった。これらの従来より高性能で斬新なセンサーは,新たな息吹きとして,また今日パルプ工場を操業するための差別化された取り組みとして,パルプメーカの中で急速に人気を獲得している。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 70 (3), 247-252, 2016

    紙パルプ技術協会

参考文献 (3)*注記

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