パルプ化副産物よりバイオディーゼル製造の試み

書誌事項

タイトル別名
  • パルプ化副産物よりバイオディーゼル製造 の試み : トール油の場合
  • パルプカ フクサンブツ ヨリ バイオディーゼル セイゾウ ノ ココロミ : トールユ ノ バアイ
  • ―トール油の場合―

この論文をさがす

抄録

近年,持続可能なエネルギーとしてバイオ燃料が注目されている。その原材料と目されるのが農産物であるが,その利用は食料事情に直結する。著者等は非食材の原料としてクラフトパルピングの副産物であるトール油に注目し,これを原料としたバイオディーゼル製造の可能性を試みた。一般にトール油は,約50%前後がバイオエネルギーへ変換可能な脂肪酸・樹脂酸であると考えられている。そこで塩化アセチルおよび硫酸によるエステル化を試みた。反応時間,反応温度,薬品添加量,反応と抽出溶媒の減量およびその再利用を検討した。<BR>その結果,反応時間および温度については,室温以上で反応時間15分以上の実験者の好都合な条件をセットすることが可能であった。薬品添加量については,塩化アセチル,硫酸とも大きな違いは見られなかった。反応および抽出溶媒の減量は,実験操作に支障が無い限度で,実験者が最小に抑えることが出来る。以上の結果から,Fig.1の工程で,比較的容易にバイオディーゼルをトール油から製造することが出来る。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 67 (5), 550-554, 2013

    紙パルプ技術協会

参考文献 (11)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ