アジアのパルプ生産者がオゾン漂白への投資を進める理由

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  • Why Asian Pulp Producers Are Investing in Ozone Bleaching
  • アジア ノ パルプ セイサンシャ ガ オゾン ヒョウハク エ ノ トウシ オ ススメル リユウ

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抄録

<p>いまや全世界23のパルプ工場で,年間1,000万トン近くのパルプがオゾン漂白されている。パルプは針葉樹および広葉樹両方から作られ,最終製品として綿毛パルプや溶解パルプから,印刷,ライティググレード用紙まで広く,オゾン漂白される。建設中の大型製紙工場は,漂白方法として,オゾンを選択し,現在何年間か,既にオゾン漂白を使用している工場は,追加オゾン漂白設備として,Z-ECFあるいはTCFオゾン漂白方式を選択している。オゾンを二酸化塩素と結合して使用しているECFライト,Z-ECFシーケンスは,パルプ品質を改善し,漂白工場の環境負荷を減らすもっとも経済的なシステムといわれます,効率の良いオゾン漂白を用いる事により,高価な化学物質(ECF漂白で使用する二酸化塩素,TCF漂白で使用する過酸化水素,両方で使用する水酸化ナトリウム)の消費が圧倒的に少なくなる。オゾン漂白の導入は,漂白プロセスで必要な蒸気量の削減にもつながる。D0StageをオゾンStageで置き換える場合,投資回収期間は2-4年であり,新規プロジェクトの場合はさらに短期間となる,従来のECFシーケンスと比べて,オゾンStageを採用した漂白は,パルプの強度特性に影響を与えず,以下の多様な効果を得る事が出来る。</p><p>―極めて高い発色度(92-93% ISO)</p><p>―低い退色性</p><p>―抽出物質含有率を50-75%抑制</p><p>―精製に必要な電力を10%抑制</p><p>―ビスコースパルプ生産時の正確な粘度コントロール</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 71 (9), 1006-1009, 2017

    紙パルプ技術協会

参考文献 (1)*注記

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