高分子材料の形状と延焼による着火危険性

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タイトル別名
  • Effects of Size and Shape of Polymers on Spreading a Fire
  • コウブンシ ザイリョウ ノ ケイジョウ ト エンショウ ニ ヨル チャッカ キケンセイ

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抄録

高分子材料の内, 汎用プラスチックとしてPP (polypropylene), HIPS (high impact polystyrene) を, エンジニアリング・プラスチックとしてPC (polycarbonate) を, さらに中間的な用途に使用されるABS (acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer) を選択し, その着火性を調べた. 熱重量分析と燃焼実験とともに, 特に試料形状と着火特性について火源との間の立体的位置関係を制御し平面位 (加熱源が試料の平面の部分を照射する位置) と側面位 (同じく側面部分を照射する位置) で検討を行った. 平面位では試料の厚さに対して着火時間の逆数と照射熱流束が直線関係を示し, またその傾きが厚さによらず同一であったが, 側面位では交点が得られた. また平面位では高分子の種類によって着火に至る臨界熱流束が変化するが, 比熱で補正することによって臨界熱流束は高分子の種類によらないことが明らかになった. 側面位の着火現象は平面位より複雑であったが, 交点から求めた着火までの総熱量はHIPS, ABS, PCでほぼ同一の値として約1200kJ/m2が得られた.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 63 (4), 225-233, 2006

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (37)*注記

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